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舌側矯正の食事制限とは?痛くならないための注意点も紹介 投稿日:2025/10/07 更新日:2025/10/07

 

「舌側矯正」は、装置が歯の裏側に付くため目立ちにくく、人前でも気づかれる可能性が低いことから人気です。

ただし、装置が歯の裏側にあるため、食事中にはどうしても不便さを感じやすくなります。

とくに、硬い食べ物や粘着性の高い食品は装置の破損や痛みにつながることがあり、注意が必要です。

 

この記事では、舌側矯正中に避けたい食べ物や食事の工夫を紹介します。

また、食事で痛みを軽減するためのポイントや、口腔内を清潔に保つ方法もまとめました。

矯正治療を快適に続けたい方は、参考にしてください。

 

舌側矯正の食事制限|避けるべき食べ物

舌側矯正の治療期間中は、装置の破損や口内トラブルを防ぐために食事制限が必要です。

とくに気を付けたい食品は、次の4種類です。

 

  • 硬すぎる
  • 粘着性が高い
  • 繊維質が多い
  • 着色しやすい

 

具体的にどのような食品か見ていきましょう。

 

硬すぎる

硬い食べ物は装置やワイヤーに強い力をかけるため、破損や変形の原因になります。

装置が壊れると再調整のために通院を要し、治療期間の延長にもつながりかねません。

 

また、硬さによる強い刺激は歯や歯茎にも負担を与え、痛みを強めることがあります。

以下に、具体例をあげます。

 

食品カテゴリ 具体例
パン類 フランスパン、バゲット
お菓子類 堅焼きせんべい、ナッツ類
飲料
肉類 ステーキの筋や硬い部位

 

上記を食べる場合は、小さくして奥歯でゆっくり噛みましょう。

 

粘着性が高い

粘り気のある食品は、装置に絡みやすく外れの原因になります。

とくにガムはワイヤーやブラケットに巻き付き、取り除くのが難しいケースも少なくありません。

さらに、装置に残った食べかすは虫歯や口臭のリスクを高めるため問題です。

以下に、粘着性が高い食品をまとめました。

 

食品カテゴリ 具体例
洋菓子類 キャラメル、ヌガー、グミ、ソフトキャンディ
和菓子類 もち、団子、大福
ガム類 全般

 

矯正中はこれらの食品は避け、やわらかいスイーツや歯に負担の少ない食品を選ぶのが安心です。

 

繊維質が多い

繊維質が多い食品は、装置に引っかかりやすく清掃の手間が増えます。

また、見えにくい部分に、食べかすが残ってしまうケースも少なくありません。

そのため、口腔内環境が悪化し、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

繊維質が多い食品は、以下のとおりです。

 

食品カテゴリ 具体例
野菜 ごぼう、セロリ、ニラ
果物 パイナップル、マンゴー
きのこ類 えのき、しめじ
海藻類 ひじき、わかめ

 

これらの食材は調理法を工夫すれば取り入れられますが、避けるか細かく切るなどの工夫が大切です。

 

着色しやすい

色素の強い飲食物は、装置や歯に着色が残りやすい点に注意が必要です。

とくに装置のゴム部分や樹脂は色が付きやすく、口を大きく開けたときの印象や清潔感にも関わります。

 

食品カテゴリ 具体例
飲料 コーヒー、紅茶、赤ワイン
料理 カレー、ミートソース
調味料 醤油、ソース
その他 ベリー類、チョコレート

 

摂取後に水で口をすすぐ、またはストローを使用するなど対策すれば、着色リスクを軽減できます。

 

舌側矯正で痛くならないための注意点

舌側矯正は、装置が舌に近いため痛みや口内炎が生じやすい点も懸念点です。

しかし、食べ方やケアの仕方の工夫により、負担を軽減できます。

以下3つを意識して食生活を整えましょう。

 

  • 一度に多くの食べ物をほおばらない
  • 食べかすの詰まりを放置しない
  • 口腔内を清潔に保つ

 

これらのポイントを参考に、日常の食事で実践してみてください。

 

一度に多くの食べ物をほおばらない

矯正中は噛むたびに装置へ力が加わるため、大きな食べ物を口いっぱいに入れると負担が増して痛みを感じやすくなります。

とくに硬い肉や野菜をそのまま食べると、咀嚼時に装置へ強い圧力がかかりやすいです。

 

負担を避けるには、一口の量を減らし、小さく切ってから食べると効果的です。

少しずつ噛むことで、歯や装置にかかる圧力が分散され、痛みを和らげられるでしょう。

 

食べかすの詰まりを放置しない

舌側矯正は、食べかすが装置に引っかかりやすいため注意が必要です。

詰まりを放置すると、細菌が繁殖し、口内炎や虫歯の原因となるおそれがあります。

 

とくに舌側は鏡でも確認しにくいため、詰まりを放置しがちなのが難点です。

食後は必ず口をゆすぎ、歯間ブラシやデンタルフロスを活用して清掃しましょう。

こまめなケアの習慣化により、痛みや炎症のリスクを大幅に減らせます。

 

口腔内を清潔に保つ

矯正装置を付けていると、歯の裏側にプラークが溜まりやすく、炎症や口内炎を起こしやすくなります。

食後のブラッシングはもちろん、補助的に洗口液を使うと口全体を衛生的に保ちやすいです。

 

また、歯科医師による定期的なチェックやクリーニングも有効です。

日々の清掃を徹底すれば、痛みやトラブルを抑えつつ、快適に治療を続けられるでしょう。

 

関連記事:矯正歯科のメリットとデメリットとは?矯正の種類と判断するポイントも解説

 

舌側矯正中はトラブルを避けるために食事制限しよう

舌側矯正は見えにくく人気の高い治療法ですが、装置の構造上、食事や口腔ケアに注意が欠かせません。

装置の破損や痛み、清掃不良を招く食品は控えることが重要です。

さらに、日々の習慣で清潔な口腔環境を保てば、痛みやトラブルを最小限に抑え、より快適に治療を続けられます。

 

表参道ヒカリデンタル矯正歯科は、顎変形症などの難症例にも対応できる機関で、信頼性の高い診療体制が整っています。

矯正治療を快適に続けたい方は、専門医と一緒に最適なプランを見つけ、安心して治療を進めましょう。

この記事の監修者

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清水直子 Shimizu Naoko

表参道ヒカリデンタル矯正歯科 院長

《資格》

日本矯正歯科学会認定

First Counseling初診相談

当院では初診相談を行なっております。

歯列矯正治療に興味のある方は、お気軽にご利用ください。まだ治療を始めるかどうか決めていない方でも、不安や疑問をご相談ください。

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