こんにちは。表参道ヒカリデンタル矯正歯科です。
矯正装置を外した後には必ず保定装置というものが入ります。
頑張って使用してくれる方もいらっしゃれば、あまり使用していただけない方もいらっしゃいます。
では、保定装置とはなぜ必要なのでしょうか。
矯正装置をつけ積極的に歯を動かしている期間を『動的治療期間』と言います。
この動的治療期間が終わり、移動させた歯や顎の位置関係を長期間保持して、安定できる条件を整えることを『保定』と言います。
動的治療期間を経て美しい歯並びを得ても、歯や顎はその状態で落ち着いているわけではありません。装置を外してから何もせずにいると『後戻り』といって、矯正治療をする前の元の位置に戻ろうとする動きがあるので、とても不安定な状態なのです。その為、リテーナーと呼ばれる保定装置でしっかりと保定して正しい位置で歯を固定する必要があります。
■保定の種類
①自然的保定・・・動的治療で得た新しい咬合状態を自然の力で保持すること。
(1)咀嚼筋・顔面筋・舌筋などの口腔周囲筋が正常な機能力となって、動的治療で得た咬合状態を安定させる
(2)正しい噛み合わせで、咬合関係自体が保定力となる
(3)動的治療で得られた新しい環境に対して、顎骨を含めた歯の支持組織が適応し保定力となる
このような条件が揃って初めて自然的保定を期待することができます。
しかし、多くの場合は器械的保定期間を経て自然的保定になります。
②器械的保定・・・動的治療期間が終了したら、歯列が安定するまで器械的に装置を用いて保定すること
③永久保定・・・補綴によって保定すること
■器械的保定装置の種類
①可撤式保定装置・・・自由に取り外しが可能な保定装置
②固定式保定装置・・・取り外しができない保定装置
■保定期間
保定期間は個人差があるものの2~3年ほどといわれています。
2~3年経過し、まったく使用しなくなると後戻りするケースもあります。
矯正治療で得た美しい歯並びを生涯保つためには、保定装置を長期間使用したほうがいいでしょう。
矯正装置をつけているだけが矯正治療ではありません。
キレイな歯並びを維持していくために、保定装置はすごく重要です。